皮膚の異常で動物病院を訪れる患者さんのほとんどが「湿疹ができたので、診察してください」、「湿疹ができたので薬だけ下さい」と言うのが定着していますが、見方を変えれば薬を塗ればすぐに治ると思われていることも事実です。しかし、実際のところ原因は多数にあり、皮膚病は100種類以上も病名があり、中には病名を確定するまでに時間もかかる場合もあり、治療期間も長期に及ぶものも少なくありません。ただ、皮膚の場合、異常に気づくのが目に見えてわかり易いので、早期発見が可能です。早期発見で適切な治療を行うことができて愛犬にも負担が少ないということにもなります。皮膚病でも命にかかわる病気のサインの場合もありますので、あなどらず日頃からのケアが必要です。
皮膚の病気
目次
アレルギー性皮膚炎
ポイント アレルギーとは有害なものを排除しようとするが自分自身にも向けられる 症状は赤いのない痒み、赤みのある赤み かき回し、色素沈着...
続きを読むアトピー性皮膚炎、吸収性過敏症(きゅうしゅうせいかびんしょう)
ポイント アトピー性皮膚炎は遺伝性でアレルゲンを吸収することにより痒みを伴う 症状は、顔面、四肢、脇の下、腹部によく見られる 70%が...
続きを読むノミアレルギー性皮膚炎
ポイント ノミアレルギー性皮膚炎はノミの唾液に対する過敏反応 症状の痒みは腰の背側、尾の付け根、後肢の内側、腹部が多い 少数寄生であっ...
続きを読む食物性アレルギー
ポイント 症状は主に1歳未満の犬が多く季節に関係ない激しい痒みや稀にジンマシン 犬の80%が耳を痒がり(繰り返す外耳炎)、血管浮腫が見られる...
続きを読む接触性アレルギー
ポイント 物と接触することによってアレルギーを起こす皮膚炎 症状は胸部、内股、肛門周囲、肢など毛が少ない場所に痒み 脱毛、赤みをともな...
続きを読むホルモン性皮膚炎(内分泌性皮膚炎)
ポイント 症状は基本は脱毛 性ホルモンの場合は生殖器や肛門周辺に脱毛が集中することがある 甲状腺ホルモンの場合は胴体の左右対称に脱毛、...
続きを読む膿皮症(のうひしょう)
ポイント 皮膚病で最も多く、ブドウ球菌など細菌が増殖によって発症 種類によって症状が異なる、種類は表在性、浅在性、皺襞性、深在性 膿...
続きを読む皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)
ポイント 皮膚糸状菌(カビの一種)による皮膚炎 症状は円形の脱毛、発疹(赤み)、フケ、かさぶた、色素沈着(黒ずむ)など 顔の周り、耳、...
続きを読むマラセチア皮膚炎
ポイント マラセチアとはカビ(真菌)の一種で、その中で酵母菌の一種 症状は増殖すると体がベタつき、赤みや激しい痒み、外耳炎、独特の脂漏臭を放...
続きを読む脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
ポイント 体表の皮脂が過剰となるために発症する皮膚炎 症状は激しい痒みや体臭が強くベタつくとフケが過剰になるなど 二次的にマラセチア性...
続きを読む毛包炎(もうほうえん)別名:マラセチア毛包炎
ポイント 毛穴の奥にある毛根を包んでいる毛包が炎症を起こす 症状は痒みは初めは余りないが、2次感染があると強い痒みを伴う 赤い斑点や膿...
続きを読む白癬、皮膚真菌症(カビ)
ポイント 症状は目、耳、口、脇の下、腹部、足の付け根など小さな赤い湿疹 急に広がるフケを伴った円形の脱毛と不規則なジメジメしたただれ状の皮膚...
続きを読む急性湿疹(ホットスポット)
ポイント 症状は脱毛を伴った赤くジクジクした皮膚炎が局所的に発症している状態 被毛は炎症を起こしている部分はごっそりと抜け、掻き壊して出血 ...
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