ホルモン性皮膚炎(内分泌性皮膚炎)
ポイント

  • 症状は基本は脱毛
  • 性ホルモンの場合は生殖器や肛門周辺に脱毛が集中することがある
  • 甲状腺ホルモンの場合は胴体の左右対称に脱毛、元気がない、動作が鈍い、寒さ暑さに弱い、食欲増加、肥満
  • 副腎皮質ホルモン分泌量増加、成長ホルモン分泌量減少は胴体から広く脱毛、頭部や四肢の被毛は脱毛しない
  • 副腎皮質ホルモン、成長ホルモンが異常の場合は体の全体が脱毛
  • 副腎皮質ホルモンだけの場合は生殖器や肛門周辺が脱毛、大量に水を飲み、排尿量が増え、食欲増加
  • 原因はホルモンの分泌量が多すぎたり少なすぎたりすると毛包の働きは活動低下で、抜け毛、脱毛が現れる
  • 治療は血液検査、ホルモンの量を測定
  • 原因がわかればホルモン剤などの投薬
  • 腫瘍などによってホルモン分泌量の異常が見られる場合は腫瘍を切除することもある
  • ホルモン剤は副作用の危険性があるので、十分な診察をした上で状況を見ながら注意深く必要な薬物を投与
  • 数カ月以上かかることも少なくないので定期的に通院しながら根気よく治療する

syouzyou体内では甲状腺ホルモン、性ホルモン、副腎皮質ホルモン、成長ホルモンがあり、それぞれが器官や臓器の働きを調節しています。ホルモンは皮膚や被毛にも大切な役割があり、発育を進めたり、毛の抜け替わり、皮膚の維持や形成などを行います。分泌の異常が出てしまっているホルモンの種類によって、症状は異なりますが、基本は脱毛です。
性ホルモンの場合分泌量が多すぎたり少なすぎたりすると、生殖器や肛門周辺に脱毛が集中することがあります。発情の周期が乱れる、発情期が短い、長い、繁殖力が低いなどの症状が見られます。
甲状腺ホルモンの場合甲状腺ホルモンの分泌異常が一番多く、胴体の左右対称に脱毛するという特徴がある。また、元気がない、動作がにぶい、寒さや暑さに弱い、食欲の増加、肥満。
副腎皮質ホルモンの分泌量が増える、成長ホルモンの分泌量が少なくなる胴体から広く脱毛しますが、頭部や四肢の被毛は脱毛しない。
副腎皮質ホルモン、成長ホルモンが異常の場合体の全体が脱毛します。
副腎皮質ホルモンだけの場合生殖器や肛門周辺が脱毛し、大量に水を飲み、排尿量が増え、よく食べるようになります。

ganin毛包の働きで毛は伸びますが、ホルモンに異常があると毛包の働きは活動しなくなり、抜け毛、脱毛が現れます。皮膚に影響を与える、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモン、成長ホルモンがホルモンの分泌量が多すぎたり少なすぎたりすると皮膚に炎症が起こり、脱毛、着素沈着(黒ずむなど)や、皮膚が硬くなりごあついた症状が現れます。

治療患部の状況や部位を確認し、血液検査、ホルモンの量を測定します。そして原因がわかればホルモン剤などの投薬です。また、原因が腫瘍などによってホルモン分泌量の異常が見られる場合は腫瘍を切除することもあります。しかし、ホルモン剤は副作用の危険性があるので、十分な診察をした上で状況を見ながら注意深く必要な薬物を投与します。数カ月以上かかることも少なくないので定期的に通院しながら根気よく治療をしていきます。

ホルモン剤の副作用
大量投与:感染しやすい(抗炎症・免疫抑制)、糖尿病 、胃潰瘍 、精神症状 、ムーンフェイス・中心性肥満 など
長期投与:副腎機能の低下、骨粗しょう症、高脂血症・高血圧、筋力低下・筋肉痛、白内障・緑内障など