近年医療や食事などの進化、飼い主さんの適切な飼育により犬も長生きする時代となりました。しかし、犬でも高齢化に伴う腫瘍の問題がクローズアップしています。人にみられる腫瘍のほとんどすべてが犬でも発生すると考えられ、7,8歳ぐらいから発生率も高くなります。腫瘍は大きく分けて、悪性(転移性)と良性(限局性)に分けられます。腫瘍治療の成否の第一は早期発見で、飼い主の細かい観察が治療のカギになることは間違いありません。 ただ、人の場合とは違い犬では皮膚など体表に発症する事が多く比較的に発見しやすいので、皮膚や乳腺、肛門などの様子を観察して、少しでも異常が認められたら獣医師に相談しましょう。
癌、腫瘍の病気
目次
乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)、乳がん
ポイント 症状は乳房、乳腺組織にしこりができる しこりの大きさや硬さなどは、数はは様々 腫瘍は急に大きくなる場合もあれば、ゆっくり大きくなる...
続きを読む扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)
ポイント 皮膚や粘膜を生産する扁平上皮の悪性細胞が増殖する 症状は皮膚の場合、耳や鼻などの先端部分、爪や四肢、陰のう、肛門などによく見られる...
続きを読む基底細胞腫(きていさいぼうしゅ)
ポイント 基底細胞腫瘍は,皮膚の表皮の一番基底部にある細胞から発生する 症状は皮膚に固着して無柄または有茎で硬くドーム状に脱毛している ...
続きを読む肥満細胞腫(ひまんさいぼうしゅ)
ポイント 症状は潰瘍化、腫瘤状、浮腫状、毛が無く赤くはれ小さな腫瘤など 全身に広がったりすると、消化管での異常があり、血便、嘔吐、下痢、食欲...
続きを読む肛門周囲腺腫(こうもんしゅういせんしゅ)
ポイント 肛門周囲腺腫は、肛門と肛門嚢を取り囲む皮脂腺と汗腺が腫瘍化 症状は毛のない部分に黒っぽい小さなしこり 毛の生えている場所や尻...
続きを読む前立腺腫瘍(ぜんりつせんしゅよう)
ポイント 前立腺腫瘍は、前立腺肥大と似ておりほとんどが悪性腫瘍 発生率は5%程と低く、良性腫瘍は報告されていない 進行が早く発見した時...
続きを読む甲状腺腫瘍(こうじょうせんしゅよう)、 甲状腺癌(こうじょうせんがん)
ポイント 甲状腺にできる腫瘍には良性(甲状腺腫)と悪性(甲状腺癌)がある 症状は犬の首の腹側(喉のやや下の左右)に触れた際、硬いしこり ...
続きを読むリンパ腫、リンパ肉腫
ポイント 血液の癌といわれている 発生する場所により症状や治療に対する反応などが異なる 症状は80%と最も多い中心型は下あご、腋の下、股の内...
続きを読む骨肉腫(こつにくしゅ)
ポイント 骨肉腫は大型犬の四肢に発生する破壊性の悪性腫瘍 四肢、手首(手根関節)の少し上と肩、後足の膝近くの大腿骨や脛骨。まれに脊椎やアゴの...
続きを読む脂肪腫(しぼうしゅ)
ポイント 症状は大きな脂肪のかたまりを作る良性腫瘍 主に腹部、胸部、内股、脇の下などに発生 直径が10cm以上にもなることも 筋肉の間な...
続きを読む乳頭腫(にゅうとうしゅ)、イボ
ポイント 感染性のものと非感染性のものに分けられる 症状は感染性の場合、口腔粘膜、または皮膚に局在するカリフラワー状の腫瘍 非感染性は...
続きを読むセルトリ細胞腫
ポイント 症状は精巣委縮、乳房の肥大、前立腺過形成、左右対称性の脱毛やフケ、色素沈着、骨髄抑制など 腫瘍の転移率は10%前後で傍大動脈や腸間膜リ...
続きを読む卵巣腫瘍(らんそうしゅよう)
ポイント 卵巣に発生する腫瘍には大きく3種類に分けると、皮質性腫瘍、類組織性腫瘍、卵生腫瘍に分類される 症状は無症状であることが一般的 ...
続きを読む肺腫瘍(はいしゅよう)、肺癌(はいがん)
ポイント 症状は初期段階では症状がない 早期発見は難しいので発見時にはかなり進行している 早期発見の場合、定期検診や他の目的でレントゲ...
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