犬の呼吸器

犬の呼吸器は空気の取り入れ口となる鼻孔⇒咽頭・喉頭⇒気管・気管支⇒肺(胸部)までが呼吸器です。空気を鼻から気管、気管支、肺へと送り込み、または排出する器官であり、肺においてはガス交換を行う重要な器官です。肺の中には、細かく枝分かれした気管支と動脈が通っており、気管支の先端には多数の肺胞があります。ここで静脈血が二酸化炭素と酸素を交換して、動脈血となって心臓に運ばれます。犬の呼吸器官は人よりの丈夫でしっかりしているので呼吸器の病気にかかりにくいですが、細菌やウィルスの感染なので鼻や喉、気管支の炎症などを起こします。呼吸器の病気は放置されて悪化すると呼吸困難で急に命を落とすこともあります。鼻汁を垂らす、クシャミをする、咳をする、呼吸が早いなどの症状が見られたら早めに診察を受けましょう。

呼吸器の病気

咽喉頭炎(いんこうとうえん)

ポイント 症状は吐くしぐさ、ヨダレが多い、呼吸がしづらい、喉を抑えると咳き込む 最初は空咳がでるくらいで次第にしわがれ声、発声できなかったり...

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気管虚脱(きかんきょだつ)

ポイント 気管は輪状の軟骨が骨組みとなっている管状の器官 症状はの初めは軽い咳 次につっかえる咳⇒もどす動作⇒グゥーッ、ゲーッやガチョ...

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肺炎(はいえん)

ポイント 肺の中に微生物が侵入して炎症を起こし、肺の一部が水浸しになると肺炎になる 症状は一般的に気管支炎や咽喉頭炎と同じで咳が中心 ...

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気管支狭窄(きかんしきょうさく)

ポイント 気管から気管から枝分かれしている気管支が周囲に圧迫、内部が狭くなった状態 気管支は首の動きによって柔軟に変形、逆に変形しやすい分、筒状...

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肺水腫(はいすいしゅ)

ポイント 症状は肺胞と細気管支などに過激な水分が貯留(浮腫)し呼吸困難になる 急性の呼吸不全を起こし、死亡することもしばしある恐ろしい病気 ...

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気胸(ききょう)

ポイント 症状の最初は呼吸が早い程度の軽い症状 呼吸が浅く、お腹で息をする、運動や横になるのを嫌がる呼吸困難に至こともある 呼吸不全に...

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横隔膜ヘルニア(おうかくまく)

ポイント 横隔膜は薄い筋肉と腱から出来ていて胸と腹の間を仕切っている筋肉の薄い膜 原因は先天性(生まれつき)、後天性(事故など)がある ...

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胸膜炎(きょうまくえん)

ポイント 胸壁を覆い肺などを包む膜を胸膜、その胸腔の内部を覆っている胸膜の炎症 症状は軽度のものなら呼吸が荒いぐらい 重度になると前足を突っ...

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肺気腫(はいきしゅ)

ポイント 肺胞壁または気管支の膨張や破壊によって肺の中の空気量が通常より増えてパンパンになった状態 症状は急性で急激な呼吸困難、口や鼻からよ...

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肺動脈弁狭窄症(はいどうみゃくべんきょうさくしょう)

ポイント 肺動脈弁狭窄症は肺動脈弁を含めた肺動脈が狭くなり、血液がスムーズに流れなくなる 症状は軽い時、少し元気がないぐらいで、ほとんど気づかな...

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