![角膜潰瘍](http://inubyouki.com/wp-content/uploads/2014/10/角膜潰瘍1.png) |
ポイント
- 角膜潰瘍は眼の表面にある透明の組織が傷(潰瘍)ができる
- 症状はしょぼしょぼ、目ヤニ、眼をかく、こすりつける、白く濁るなど
- 眼瞼内反症、乾性角結膜炎、露出性角膜症候群、逆さまつげ、などでの併発
- 悪化すると角膜に穴が開き失明につながる
- 原因は喧嘩、異物、物理的接触などの外傷
- 小型犬や短頭種はなりやすい
- 治療は軽度では点眼薬3週間ほどで完治するが二次感染では抗生剤を併用
- 重度の場合、ソフトコンタクトレンズや第三眼瞼(瞬膜)を用いたフラップ法などの外科的な手術
- 軽度、重度問わず悪化を防止するためエリザベスカラーが必要
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角膜は、眼の表面にある透明の組織で、常に涙で覆われ保護されていますが、角膜の表面に傷(潰瘍)が出来ると角膜潰瘍になります。 角膜潰瘍を起こすと小さな傷でも痛みを生じる事も多く、しょぼしょぼしたり、目ヤニ、しきりに眼の周りをかく、こすりつけるなど、角膜の透明性がなくなっていき、白っぽく(白濁)なります。 さらに進行がすると、視覚障害も生じて角膜に穴が開く‘‘角膜穿孔(かくまくせんこう)”になり、失明につながります。
喧嘩、異物、物理的接触などの外傷や眼瞼内反症、乾性角結膜炎、※1露出性角膜症候群、逆さまつげ、などの疾患があると角膜潰瘍を併発し易くなります。 ※1露出性角膜症候群・・・まぶたが大きく、眼球が飛び出している為、まばたきしても上下のまぶたが完全に閉じない(短頭種に多い)
小型犬や短頭種では、眼の大きな為、眼を何かで傷つけたり、顔こすったり、ぶつけたり、などで眼に傷が入ることが多い。
軽度の場合は、点眼薬3週間ほどで完治しますが、二次感染が疑われる場合は抗生剤を併用します。 重度の場合は傷が深い為、状況によってはソフトコンタクトレンズや第三眼瞼(瞬膜)を用いたフラップ法などの外科的な手術を行う場合もあります。 また、軽度、重度問わず悪化を防止するためエリザベスカラーが必要です。