ポイント
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長期間にわたる胃の粘膜の炎症で、症状があまりはっきりしないですが食欲がなくなり、痩せてきます。数週間にわたって間欠的に吐いたり、口臭を感じたりします。腹部の痛みで触られることを嫌がる事や貧血が起こることもあります。水をたくさん飲む場合やゲップが続くような場合は慢性胃炎の可能性があります。
原因は突き止めにくいのですが、消化不良、ストレス、胃内異物などで胃の運動が低下し、胃の中で消化されないことや幽門の機能が何らかの原因で機能せずに胃の出口が塞がってしまうことなどで慢性胃炎を起こします。また、慢性的に胃に負担がかかり、胃の粘膜に異常がみられるのも原因の一つです。この他、尿毒症や胃潰瘍、胃の腫瘍、急性胃炎が完治せずに悪化などによって起こることもあります。長い間、消化の悪いものを食べ続けた老犬に多い病気です。
レントゲン検査や内視鏡検査で胃の粘膜の炎症の様子を見ます。異物や腫瘍が認められた時は、手術によって除去する場合もあります。症状に応じて消化剤や嘔吐を制御する薬、整腸剤、抗生物質などを投与します。ストレスを感じている場合は生活環境を整え、ストレスをなるべく軽減させて安静に過ごせるようにします。食事は柔らかく消化の良いものを少量ずつ与えます。