犬の鼻

犬の呼吸器は人よりも丈夫にできているため、この器官の病気にかかることはあまりありません。しかし、鼻から吸った空気が気管に運ばれる間に、鼻や喉の粘膜が細菌やウイルスなどに感染する事がよくあります。犬の鼻が乾いていたら病気ではなく、健康な犬でも寝ている時は乾燥気味になり、運動すると湿ってきます。しかし、高熱が続いたり、慢性の病気で鼻が乾いてきてひび割れてくることもあります。 犬の鼻は匂いを嗅ぐ能力すなわち‘‘嗅覚”の鋭さはよく知られていることです。

 

嗅覚豆知識

臭いの感覚は、臭いのみから得られる場合と、味との組み合わせから得られる場合があり、犬は人に比べて、臭いに依存する度合いが著しく高くなっている。犬には副嗅覚器として鋤鼻器(じょびき・ヤコブソン器官)があります。鋤鼻器は1対の液体を満たした嚢(ふくろ)からなり、上顎の切歯のすぐ後方から奥の方へ伸び、鼻口蓋管(びこうがいかん)とつながっています。人や霊長類では、この鋤鼻器が発育不全で分散しているか、欠如しています。嗅覚として重要な役割を果たす、犬のぬれた鼻は、一般的に健康のバロメーターとされていますが、この湿って、ぬれているときは、風向きが分りやすくなるように、風向きを感知し、臭いのする方向を定めることができるようです。一般的に犬の嗅覚は、臭気の種類によっても違ってきますが、環境や体調、個体差によって様々ですが。人の100万倍~1億倍まで感知できるといわれています。しかし、これだけ優れているという事は、目や耳よりも重要なこととなります。犬が、目や耳が高齢や病気で失ったとしても食器を置いてやれば、匂いで判断する為、食事をするのに何ら不自由はありません。

 

逆に目や耳は健康で嗅覚がなくなるとどうなるか?

犬は人間と違い目や耳で食事をしているわけではないので、食事をしなくなります。こうなると、強制的に食事をとらさなければいけなくなります。長期にわたる全身的な疾患などでは、発熱のある病気以外でも、発熱せずに鼻鏡が乾いてることがあります。逆に、発熱があっても鼻鏡が湿っていることもありますので、日頃から犬の体温の平熱を測って知っておくことも大切です。犬の平均体温は37,5度ですが、興奮、走った後、気温が高いなどで変動する場合がある。動物病院で体温を測ると興奮、緊張などで体温が上昇する場合があるので、よりも落ち着いた家で測ったほうがより正確に測れる場合もある。勿論、獣医師もそれを把握した上で体温を測っています。膿のような鼻汁は伝染性疾患のジステンバーがあります。このような場合は直ちに動物病院に連絡をして指示に従ってください。また、鼻出血も奥が深いことや原因にも処置が変わってきますので、この時も直ちに動物病院に連絡をして指示に従ってください。

鼻の病気