syouzyou夜鳴き、夜間の徘徊、失禁やトイレ以外の場所での排泄などが主な症状です。大抵は腎不全や心臓病、白内障などの病気を伴っていることが多いので、それらの病気の症状も合わせて観察されます。周りの刺激に対する反応が鈍くなり、飼い主がわからなくなるなどの認識障害が見られることもあります。大脳の障害が激しいものでは、無目的に歩き回ったり、一方向にぐるぐる回転し続けたり、壁に向かって吠え続けたりします。

ganinフィラリア予防やワクチン接種、食事の管理の改善や種々の病気の早期診断、治療技術の進歩などにより、昔に比べて最近の犬は長生きをするようになっています。それに伴い、人間と同様に犬でも老犬生疾患が増加していますが、痴呆症もその一つということが出来ます。動物での痴呆症の定義はまだはっきりと決まったものではありません。原因としては脳内の内分泌のアンバランスや血管障害などが考えられていますが、まだ詳しくは分かっていません。

治療これといった治療法はありません。鎮痛剤なども投与もされますが、あまり効果は見られません。海外では幾つかの薬が許可されて、治療に使用されていますが、日本ではまた痴呆症の治癒薬はありません。無目的に歩き回る犬には、円形のサークルを作って、その中を歩かせるとやがて疲れて眠ってしまいます。このような症状に合わせた対処法で管理する以外には今の所、最善の対策はありません。